※この物語は、10年以上前に制作されたものですので現在と少し変わってるところがあるかもしれませんがご了承ください。
燃えよ!!DANCE研究
登場人物 | ||
博士 | ダンス研究所の木田博士 日夜、ダンスを研究する。 |
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真知子 | 新人の研究生 AB型のふたご座 |
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大くん | 博士の下で働くやり手の助手 趣味は、スーパー銭湯に行くこと |
それでは物語の始まりです
研究所 |
第2話/ 大くん、浮気をするの巻 | ||
本日も、平和なダンス研究所であります | ||
博士 | さあ、西の方角に太陽が沈んできたし、そろそろ終わろうか? 大くんは今日もスーパー銭湯かい? |
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大くん | 最近、あんまり行ってなかったので久しぶりに行ってきます。 というわけでお先に失礼します。 真知子さんは、まだ帰らないのですか? |
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真知子 | レポート仕上げるので、もう少し残ります。 また、明日ね。お疲れさまでした。 |
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大くん | お疲れ様でした。 | |
博士 | 慌てて飛び出していったけど 大くんはほんとにスーパー銭湯が好きだな 浴槽に浮かんでるところを想像しちゃうよ。 |
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真知子 | よーし!私も終わったから、そろそろ帰るかな。 | |
真知子 | あれ?ジャムだ。 大くんのかな? |
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? | こんにちは。誰か居ますか? | |
博士 | ん? カナディアンオークで造りあげた最高級内装ドアの向こうに、誰か来たようだよ。 |
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真知子 | お客さんかもしれませんから 私、ちょっと見て来ます。 |
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博士 | さほど、任せた。 | |
扉 | 「バタム!」 | |
真知子 | 博士、大くんの奥さんだそうです。 博士におりいって相談があるそうです。 |
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博士 | こんにちは。よく来てくださいました。 ささ、こちらにお掛けになってください。 |
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大くんの 奥さん |
はじめまして、主人がいつもお世話になっております。 | |
博士 | で、奥さん おりいった話しとは、なんでしょうか? |
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大ちゃんの 奥さん |
それが・・・ 最近、主人の様子がおかしくて・・・なんか、浮気をしてるようなんです。 |
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真知子 | えっ?!大くんが・・ なにか、心当たりでもあるんですか? |
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大くんの 奥さん |
うるさい!! メス豚! 泥棒猫! 伝書鳩! 沢の鶴 あなたね!主人をたぶらかせたのは!!ピーピー |
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真知子 | なんですってー!! | |
博士 | ちょっと、ちょっと、奥さんも真知子ちゃんも落ち着いてください 奥さん、わたしが保証しますよ 真知子くんと大くんはそんな関係じゃありませんから。 |
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大ちゃんの 奥さん |
わ、私としたことが、 元がひよこだけに、とりみだしてすいませんでした。 |
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真知子 | ふん | |
真知子 | まあまあ、真知子ちゃんも、機嫌直して 奥さんの話を聞こうじゃないか。 |
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なぜか真知子ちゃんに降りかかる火の粉 博士の一言で一旦落ち着きます |
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大くんの 奥さん |
実は・・主人の部屋で、食パンをたくさん見つけてしまいまして。 | |
博士 | 食パンと浮気・・・はて? どういうことですかな? |
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大くんの 奥さん |
私でも、あんな上質の食パンを主人にもらったこと無いですもの きっと新しい女にプレゼントする気だわ。 そう思いませんか、博士ぇ。 |
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真知子 | 奥さんの世界での食パンって 人間で言うところの宝飾品といったところですね |
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博士 | そういうことですか。 が、しかし大くんが浮気をするなんて考えられませんね 他の意味があるんじゃないですか? |
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大くんの 奥さん |
他の意味って例えば何でしょうか? | |
博士 | うーん、それは・・・。 | |
真知子 | 大くんは、ダンスの研究に、その食パンを使っていたのではないですか? | |
博士 | そ、そうだ、そうだよ。 真知子くんは冴えてるねぇ、よっ!いぶし銀 |
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大くんの 奥さん |
食パンでダンスの研究ですか?・・・ | |
博士 | 食パン・・・パン・・・ パンという言葉がつくダンスといえば・・・パン、パン |
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真知子 | パンキングですか? | |
博士 | そうだね、パンキングぐらいしか思い浮かばないけど なぜ、パンキングに興味を持ったんだろうか? 彼はストリート専門なのに? |
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真知子 | 今、ネットで「パンキング」を調べたところ、キング食パンと言うものを見つけました。 キングパン、つまりパンキングですよね。説明書きはこうです。 「口の中に広がる美味しさはまさに食パンの王様。 330円」だそうです。 |
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大くんの 奥さん |
あら、330円とは、意外とお安いのね。 | |
博士 | まてよ・・・・・ 奥さんにお聞きしたいのですが、食パンがたくさんあったとおっしゃってましたけど、部屋にはいくつありましたか? |
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大くんの 奥さん |
えーと、たしか6つだったと思います。 | |
博士 | やはりそうでしたか。 真知子ちゃん、食パンを数えるときの単位は何だい? |
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真知子 | 奥さんが目撃したパンの形だと単位は「斤(きん)」ですね。 1斤、2斤と数えます。・・・あっ!!博士の言いたいことわかりました! |
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大くんの 奥さん |
・・・・? | |
博士 | 真知子ちゃんも気づいたようだね。 そう、大くんは「食パン」を6つ、つまり6斤(ロッキン)のことを調べていたんだね。 |
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大くんの 奥さん |
・・・・?ロッキン? | |
真知子 | ロッキンとはストリートダンスの種類でロックダンスの別称なんです。 トゥエル、ポイント、スキーター、スクーバなどが有名な基本の動きですね |
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博士 | ストリート専門だからパンキングではないと思っていたのだが、ロッキンだったとはね。 | |
扉 | 「バタム!」 | |
一同 | あれ?大くん!! | |
大くんの 奥さん |
あなた!! | |
大くん | あれ?なんで、日世子がここに居るんだ? | |
博士 | 大くん、スーパー銭湯はどうしたんだい? | |
大くん | お盆休みだったんですよ。・・・ったく。 お盆だからこそ「やれっ」て言いたいですよね。 |
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真知子 | それは残念でしたね で、なんで大くんは研究所に戻ってきたんですか? |
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大くん | 今日スーパーで買ったジャムを研究所に忘れてしまいまして。 | |
大くんの 奥さん |
なんであなたがスーパーでジャムなんか? | |
博士 | めずらしいよね、スーパー銭湯以外のスーパーに行くなんて。 | |
大くん | 昨日、真知子さんに頂いた食パンを家族で食べようと思いまして。 食パン6つも頂いてありがとうございました。 お父さんがパン工場で働いているってうらやましいです。 |
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博士 奥さん |
・・・・・? | |
大くん | あれ?・・僕、なんか変なこと言いましたか?・・ | |
真知子 | ニコッ | |
というわけで、大くんの潔白も証明され研究所の一日が終わります めでたしめでたし。 「しーらねっ」 |