※この物語は、10年以上前に制作されたものですので現在と少し変わってるところがあるかもしれませんがご了承ください。
燃えよ!!DANCE研究所
登場人物 | ||
博士 | ダンス研究所の木田博士 日夜、ダンスを研究する。 |
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真知子 | 新人の研究生 AB型のふたご座 |
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大くん | 博士の下で働くやり手の助手 趣味は、スーパー銭湯に行くこと |
それでは物語の始まりです
研究所 |
この物語はフィクションです
第4話/ 偽物がやって来たの巻 | ||
今日は、なにやら研究所に問題があったようですよ | ||
大くん | さっきは、博士の偽者が現れて大暴れしていったので、 研究所の整理が大変ですよ |
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真知子 | 大体、こういう物語ではネタがなくなった中盤に必ずと言っていいほど 偽者って出てきますよね。 |
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博士 | あの時は驚いたよ。たしか偽者は、 めがねとマフラーが黄色だったね。 |
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大くん | 博士、お茶が入りました。熱いうちにどうぞ。 | |
博士(偽) | わしは熱いお茶が飲めないんだぞ! むしろ、冷たいお茶を持ってきやがれ。 |
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大くん | あっ!?はい、すいません。ただいま冷たいものをお持ちします。 (今日の博士は機嫌悪いなぁ・・・・ぼそっ) |
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博士(偽) | おい!今何か言ったか!! むしろ何か言っただろ! |
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大くん | ひーっ!な、何も言ってません。 | |
真知子 | ただいま調査から戻りました。 | |
大くん | あっ!真知子さんお帰りなさい。 また、街でダンサーの調査をしてきたのですか? |
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真知子 | そうよ。今日もダンサーからたくさんの質問が寄せられたわ。 | |
博士(偽) | ほう、むしろ聞きたいもんだね その質問とやらを。言いたまえ。 |
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真知子 | はい。「フリースタイルで踊っているチームのスタイルを真似たチームを作りたいのですが、 そうすると僕たちのダンスはフリースタイルではなくなるのですか?」と言う質問がありました。 |
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大くん | なるほど、ダンスの場合のフリースタイルとは、どのジャンルにも属さないと言うニュアンスですもんね。つまり、そのスタイルをジャンルと捕らえて真似をすることはある意味フリースタイルではないですよね。 | |
真知子 | そういうこと。 とりあえずその方には、私なりの意見を、伝えておきましたが。 |
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博士(偽) | で、むしろ君はなんて答えたんだ? | |
大くん | 真知子さんは、なんて言ったんですか? | |
真知子 | はい。 「偽者」だと言いました。偽者博士さん |
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博士(偽) | うっ!!なぜだ? なぜわたしが偽者だと見破った!? |
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真知子 | むしろバレバレです。 | |
博士(偽) | コンチキショー!! | |
博士 | ちょうどわしが帰ってきたときに慌てて飛び出していったんだよ。 研究室のありさまからすると、かなり暴れたのかね? |
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大くん | いえ、真知子さんが捕まえようとしたときに荒れてしまったというか・・・。 「待てコラー!!」 |
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博士 | さほど、お手柄だったね真知子ちゃん。 | |
真知子 | 褒めてもらって光栄ですぅ。キャッ! | |
大くん | ようし!元通りに片付きましたよ。 | |
博士 | おっ!すっかりきれいになったね 大くん、ご苦労様。 |
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真知子 | それでは、先ほど街で集めてきた質問を、報告します。 | |
博士 | うむ、ご苦労だったね では、メランコリックに結果を報告したまえ。 |
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真知子 | 現在、ストリートダンスは細かくジャンル分けされ、そのジャンルを踊る人を色々な呼び方で呼ぶそうです。例えば、ハウスを踊る人を「ハウサー」、ブレイクなら「ブレイカー」のような感じです。 | |
博士 | それは最近では、よく聞く言い方じゃないのかな? | |
真知子 | はい。 それが今は、その呼び名の中に更に細かく呼び名があるそうなんです。 |
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大くん | え?じゃあ、例えばブレイカーの中にも更に呼び方があるってことですか? | |
博士 | それは興味深いが、本当かね? | |
真知子 | 街のうわさでは、ウエーブを多用したダンスをする人をウエーバーと言い、ブレイクでパワー系じゃなくフットワーク系中心の動きをする人を、スタイラーなどと言うようです。 |
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博士 | じゃあ、逆にパワー系は何と言われてるんだい? パワァーあー??うーん難しいな? |
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真知子 | パワームーバーだそうです。 | |
大くん | アメーバーみたいですね。 | |
博士 | もしかして、「フローター」や「ポインター」、「ヘッドローラー」なんてあるんじゃないだろうね? | |
真知子 | それは無いですが、これからそういう名前で呼ばれるかも知れませんね。 | |
大くん | 何とも言えませんが、無きにしもあらずですね。 | |
博士 | まだまだ、ありそうだから引き続き調査を頼むよ、真知子ちゃん。 | |
真知子 | わかりました。 | |
? | あのー・・・。 | |
大くん | 誰か来たようですね | |
真知子 | ・・・ | |
? | ま、真知子さん!!あ・・・ | |
真知子 | ・・・!? | |
博士(偽) | あ、あなたがむしろ好きになりました!! | |
博士 | うわっ!偽者が現れた! け、警察呼ぼうかな・・・・ |
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大くん | コラー!警察をよぶぞぉぉぉ!! | |
博士(偽) | ふっ。 むしろ、今回はこれで引き下がるが、真知子さんへの気持ちは変わりません また、必ずあなたの前に現れます。では。 |
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博士 大くん |
あっ!偽者が逃げたっ! | |
真知子 | フッ、おとといきやがれ | |
博士 | しかし真知子ちゃんも、とんでもないやつに好かれたもんだな。 | |
大くん | さしずめ、さっきのダンスの話で言うと、偽者博士はマチカーですね。 | |
博士 | 真知子ちゃんを追っかける男だからマチカーか・・・ 大くんは上手いこと言うな。ははは |
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真知子 | 博士も大くんも、笑い事じゃないですよぉ・・・もう。 | |
まだ、このとき「マチカー」じゃなく「ストーカー」であることに気づいていない3人であった |